歯を失う隠れた原因?
「TCH(上下歯列接触癖)」を知っていますか?

2026.3.27

「無意識の癖」が歯の寿命を縮めているかもしれません

それが TCH(Tooth Contacting Habit:上下歯列接触癖) です。

1. TCHとは?(安静空隙の重要性)

 本来、人間の上下の歯が接触している時間は、1日のうちで合計どれくらいだと思いますか?
 正解は、わずか15分〜20分程度です。これは食事や会話、飲み込み(嚥下)の時間を合わせた合計です。それ以外の時間は、上下の歯の間に2〜3mmほどの隙間があるのが正常な状態(安静空隙)です。
TCHとは、この隙間がなくなり、無意識に上下の歯を接触させ続けてしまう癖のことです。

2. なぜ「接触」だけでいけないの?

 「噛み締めているわけじゃないから大丈夫」と思われがちですが、実は「軽く触れているだけ」の状態が最も危険です。

  • 筋肉の疲労: 歯が触れると、脳は「噛む準備」の指令を出し続け、筋肉が休まりません。
  • 関節への負担: 顎関節に持続的な圧力がかかり、顎関節症を引き起こす可能性があります。
  • 血流の悪化:歯を支える歯根膜の圧迫され、噛み合わせの違和感や知覚過敏を引き起こしたり、歯周病が悪化する可能性があります。


3. あなたは大丈夫?セルフチェック

以下の項目に心当たりはありませんか?


✔️ 集中している時(パソコン、スマホ、運転中)、歯が触れている。

✔️ 舌の縁に、歯の形に沿ったガタガタした跡がある。

✔️ 頬の内側に、白い横線(噛み合わせの線)がある。

✔️ 肩こりや頭痛が慢性的にある。

4. 改善への第一歩:リマインディング法

 TCHは「癖」なので、薬で治すものではありません。最も効果的なのは「自覚すること」です。


  1. 付箋作戦: パソコンのモニターやトイレの鏡など、よく目がいく場所に「歯を離す!」「リラックス」と書いたシールを貼ります。 
  2. 気づいたら離す: シールを見た瞬間に歯が触れていたら、舌をスポットにあて、上アゴに舌を沿わせます。

5. 歯科医院からのアドバイス

 TCHを放置すると、せっかく入れた詰め物が割れたり、慢性的な頭痛になったり、インプラントの寿命を縮めたりすることもあります。
 当院では、噛み合わせのチェックや、必要に応じて夜間のマウスピース(ナイトガード)の作製、口周りの筋肉をほぐしてリラックスさせる口腔整体のご案内も行っています。
 「もしかして?」と思ったら、定期検診の際にぜひスタッフへご相談ください。